こんにちは、聡です。

庄氏寄贈による明代家具コーナー
中国の家具の類は、磁器と並び世界的な評価が高いとか、ここで知りました。
フロアには、明代、清代に大きく場所を割き、一大骨とう家具展示会の様相で、いわゆる
中国の骨董価値ある家具はこの2つの時代に造られた物を指すようです。
入るとすぐに使用木材の説明。



左から
黄花梨木、紫檀木、紅木。
明代から清代に掛け、花梨と紫檀の2種を珍重した家具が多数造られるのですが、やがて
枯渇し、後にそれに準じた紅木の上に漆や彫刻象嵌などの装飾を多用するようになったとの事。
また、照明の乏しい明代には、殊に花梨木の明るさが重用されたのだそうです。
まず、明代家具のあれこれ。(1368~1644年)

冒頭画像と同じく、時の庄氏寄贈の多くが、あたかも部屋の設えのように展示されています。

黄花梨木、洗面台。
洗面器を置くだけの台にこれだけの美を盛り込む中国や侮り難し。^^
装飾よりも、構造と造形に重点を置く明代の様式に則っています。

とは言え、これを装飾と言わずして何を言う。

見事な透かしです。

黄花梨ベッド。


庄氏折畳式鏡台と半卓。

先ほどの洗面台などと同様、用途に応じた家具が揃ったのが明代とか。
歴史的背景として、 5つの大きな要素が挙げられるとのこと、ここに書き留めておきます。
以下、“上海文化班”の中国骨董講座からの孫引きです、適当にスルー下さい。
1. 当時の航海家・鄭和に拠る大規模な対外貿易の開始 。
彼は、中国の絹、香料を輸出し高級木材を輸入した。
一度に100艘以上の大きな船隊で、毎回大量の木材を持ち帰り、その全ては良質な硬質木材の
花梨木、紫檀木で、木目が美しいこれら木材の輸入が中国明式家具の発展の条件となった。
2.科学技術の発達。
冶金技術の発達により、かんな等の木工具が発達した。
先進的な工具が優良な家具製作を促した。
3.江南地区に多くの庭園式邸宅が作られる(安徽、江蘇等の長江南地区)
当時の記載によれば、江蘇一帯には270を超える庭園式邸宅が存在していた。
これら邸宅の持ち主は官僚、商売で財産を蓄えた人々で、大量の木材を使用して邸宅が
造られ、高級な家具を必要とした。
4. 文人が家具製作に参与
文人の参与によって、文化的な価値が生まれた。
5. 明代永楽年間に皇宮が江南から北方に移動。
皇宮は北方に移動したが、鄭和は輸入した木材を江南・江蘇一帯(揚州、蘇州、松江を
含む)で保管をしたので、依然家具は江南で作り続けやがて高級家具が地場産業となる。
江南地域は、そもそも中国でも最も裕福な地方だったので、玉器、竹、刺繍等の工芸が
高級家具製作にも活かされた。
これら江蘇一帯で造られた家具はやがて蘇式家具と呼ばれ、運河を使って大量に北京の
皇宮に運ばれた。
続いて、工芸的な特色を4つ挙げますと。
1.硬木を磨き、漆などで覆い隠さず、木目の美しさを重視。
2.比率が合理的で簡潔
線の美しさを重要視するので、構造が安定している。
当時は既に工芸技術が進んでいて、釘を使用しない組木の技術が使われた。
それぞれの家具により、100以上の組木の技法があった。
16世紀、中国の組み木技術は国際的にもレベルが高く、当時の英国皇室で中国の組み木
技術を使って造られた家具は、ヨーロッパで大きな話題を呼んだ。
この技術で造られた家具は、堅牢で耐久性が高い。
3.使用目的に合わせ4種類に大別した家具が造られるようになった。
客間家具

偶園画像より。
寝室家具

書斎家具

閨房家具

深窓のお嬢様のお部屋で用いる家具の総称とか。
日本の象嵌細工の方法を学び、明式以降、象嵌工芸が家具にも使用された。
4. デザインが明快で、造型が大らか
例えば、椅子の曲線を持つ手の部分も一塊の大きな木材が使用されているので、曲線が滑らか。
続いて清代の家具を。